人力車業界
浅草観光人力車組合
浅草で人力車営業するには浅草観光人力車組合に加盟する必要があります。浅草は観光人力車が増えて150台以上が営業しています。人力車が増え過ぎると交通渋滞他さまざまなリスクがあるので、組合が台数管理してルールを守るように徹底指導しています。実際には組合に加盟していないモグリ人力車もいるようです。
浅草人力車専用レーン
浅草雷門の前の車道には人力車組合の専用レーンが設定されており、組合員ごとに停車スペースが割当てられています。このレーンはタクシー乗り場のように順番制ではなく、お客様が任意で人力車を選べます。また客引き行為は禁止されており、俥夫は歩行する観光客に対しては軽く声かけをして、興味を持っていただいたお客様と交渉するいうルールを守っています。
人力車営業権を又貸しする業者も
浅草で人力車営業をするには組合に加盟しなければなりませんが、すでに台数過剰状態にあるので新規で組合加盟はできないはずです。つまり浅草の人力車営業権に価値があり、これを高額で又貸ししている事業者もいます。組合では営業権費は徴収しておらず、備品購入や会議室程度の組合費なので、その営業権はほぼ元手がかからない丸儲けになるはずです。
人力車で溢れる撮影スポット
人力車の定番の撮影スポットというのがあり、スカイツリーをバックに写真が撮れる墨田公園入口前は多くの人力車が撮影の順番待ちをしています。この順番待ちも組合ルールで通行の邪魔にならないような待ち位置を決め、スムーズに流れるように撮影時間も決められています。
月に100万円近く稼ぐ俥夫もいる
浅草の人力車潜在顧客はインバウンドも含めてかなり多く、稼げる可能性の市場です。ある人力車会社のトップ俥夫はコンスタントに毎月100万円くらい稼ぐそうです。その差はトークテクニック。声がけして乗る気にさせることや、乗ってから時間の経つのも忘れるほどのトークでファンがつきます。ファンは俥夫を指名するリピーターになるので稼ぎに差が出ます。
4カ国語話せる俥夫もいる
インバウンドの多い浅草人力車は語学力で差がつきます。人力車はただ乗って楽しむものではなく、俥夫とのコミュニケーションを楽しめることが大切です。前項目のトップ俥夫は日英中韓の4カ国語が話せるそうです。しかも人力車の俥夫を始めてからお客様とのやりとりの中で会話を覚えたそうです。
人力車の引き方で差が出る
人力車はデリケートな乗り物なので、人力車自体の性能も大事ですが俥夫の引き方によっても差が出ます。まず梶棒の高さを安定させること。非力な俥夫が無理して引くと梶棒が安定せず高低差が不快になります。また路上のマンホールなどの段差の上に車輪が通るとその振動がお客様に伝わるので、それをよけるテクニックも大切です。